朝のウォーキングでメンタル不調を改善

今日も、ECOさんの地球市民コラムからご紹介いたします。

人の心理状態は季節によって変化します。人生の陰影を濃くする四季の移り変わりも、時には深刻なストレスの引き金となります。
特定の季節にうつ病におちいり、睡眠時間にまで影響を及ぼす「季節性感情障害」という精神疾患があります。
睡眠時間が延びて朝起きられない、人付き合いが悪くなり仕事の能率が極端に低下する、などの症状が特徴です。晩秋から冬にかけて気分は最低になり、春から徐々に元気が出るという人が多いようです。

■冬季うつ病
晩秋から冬にかけて起こる心の病は「冬季うつ病」と呼ばれます。病気まではいかないものの、軽い類似症状が出ることを「ウィンターブルー」ともいいます。
発症のメカニズムには諸説あるようですが、日照時間の短さが一つの原因と考えられています。夜を迎え、目に入る光の量が少なくなると、脳の中心あたりにあって体内時計をつかさどる松果体から、ホルモンのメラトニンが分泌されます。日没時間が早まり夜が長くなる冬季には、分泌のタイミングが遅れたり分泌量が増えたりし、体内時計が狂いやすくなります。神経伝達物質のセロトニンの機能不全が関係しているとの見方もあります。

ウィンターブルーの症状の多くは、空虚感や意欲の減退など。通常のうつ病が不眠や拒食症になるのに対し、ウィンターブルーや冬季うつ病の場合、日中も眠気が続く過眠状態に陥り、炭水化物や糖分を求めて過食になり、体重が増える人もいるようです。
対処法の一つは、晴れた日の窓際ぐらいの明るさの2500ルクス以上の光を当てる「高照度光療法」。毎朝か毎朝夕に約2時間続けることで症状の緩和を図ります。個人差はあるものの、早い人だと1週間くらいで変化が見られるといいます。

■冷えにくくなる歩行法
ウィンターブルーの兆候を感じたら、ジャンセンウォーキングがおすすめです。ジャンセンウォーキングは、左右の足を数字の「11」のように平行にして、地面を踏んだらひざを真っ直ぐ伸ばして歩く健康法です。下腹部の丹田に力が入り、体にエネルギーが蓄積されます。体が冷えにくくなります。
朝、太陽の光を浴びると、「さあ、いまから一日がはじまるぞ」という情報が大脳に向かってまっしぐらに送られていきます。戸外へ出てジャンセンウォーキングをすれば、目覚めと睡眠の良好なリズムをつくることができます。